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zoom RSS 石が叫ぶ87 長崎平和宣言(全文) 2

<<   作成日時 : 2017/08/10 11:58   >>

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1のつづき

 私たちは決して忘れません。
1945年8月9日午前11時2分、今、私たちがいるこの丘の
上空で原子爆弾がさく裂し、15万人もの人々が死傷した事実を。
 あの日、原爆の凄(すさ)まじい熱戦と暴風によって、
長崎の街は一面の焼野原(やけのはら)となりました。
皮ふが垂れ下がりならがも、家族を探し、さ迷い歩く人々、
黒焦げの子どもの傍らで、茫然(ぼうぜん)と立ちすくむ母親。
街のあちこちに地獄のような光景がありました。
充分な治療も受けられずに、多くの人々が死んでいきました。
そして72年経った今でも、放射線の障害が被爆者の体を
むしばみ続けています。原爆は、いつも側(そば)にいた
大切な家族や友だちの命を無差別に奪い去っただけでなく、
生き残った人たちのその後の人生をも無惨に狂わせたのです。
 世界各国のリーダーの皆さん。被爆地を訪れてください。
 遠い原子雲の上からの視点ではなく、原子雲の下で何が起きたのか、
原爆が人間の尊厳をどれほど残酷に踏みにじったのか、あなたの目で
見て、耳で聴いて、心で感じてください。もし自分の家族が
そこにいたら、と考えてみてください。
 人はあまりにもつらく苦しい体験をしたとき、その記憶を封印し、
語ろうとしません。語るためには思い出さなければならないからです。
それでも被爆者が、心と体の痛みに耐えながら体験を語ってくれる
のは人類の一員として、私たちの未来を守るために、
懸命に伝えようと決意しているからです。
 世界中のすべての人に呼びかけます。最も怖いのは無関心なこと、
そして忘れていくことです。戦争体験や被爆者からの平和のバトンを
途切れさせることなく未来へつないでいきましょう。
 今、長崎では平和首長会議の総会が開かれています。世界の
7400の都市が参加するこのネットワークには、戦争や内戦などつらい
記憶を持つまちの代表も大勢参加しています。被爆者が私たちに
示してくれたように、小さなまちの平和を願う思いも、力を合わされば、
そしてあきらめなければ、世界を動かす力になることを、ここ長崎から、
平和首長会議の仲間たちとともに世界に発信します。そして、
被爆者が声をからして訴え続けてきた「長崎を最後の被爆地に」という
言葉が、人類共通の願いであり、意志であることを示します。
 被爆者の平均年齢は81歳を越えました。「被爆者がいる時代」の
終わりが近づいています。日本政府には、被爆者のさらなる援護の
充実と、被爆体験者の救済を求めます。
 福島の原発事故から6年が経ちました。長崎は放射能の脅威を
敬虔したまちとして、福島の被災者に寄り添い、応援します。
 原子爆弾で亡くなられた方々に心から追悼の意を捧げ、私たち
長崎市民は、核兵器のない世界を願う世界の人々と連携して、
核兵器廃絶と恒久平和の実現に力を尽くし続けることをここに
宣言します。

 2017年(平成29年)8月9日
                       長崎市長 田上富久

「朝日新聞」岡山 2017年8月10日 朝刊 33面より

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